MORYO通信 ~Urbs Communication~

本を読んで勝手にいろいろ言います

自由律大喜利がしたいという話 『カキフライが無いなら来なかった 著 せきしろ、又吉直樹』

自由律俳句ってあるじゃないですか。

たぶん、尾崎放哉の『咳をしても一人』が一番有名だと思うんですが、僕は又吉直樹氏とせきしろ氏の共著『カキフライが無いなら来なかった』が大好きなんですよね。

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飲み会の話だろうね、これ。

わかる、わかるよ、その気持ち。飲み会って面倒じゃん。楽しいっちゃ楽しいけど、面倒の方が勝ることは多々ある。でも、カキフライ食いてェな、って思うんだよな。で、まァ行くか、って思ったて行ったら、カキフライが無ェでやんの。いやいや、無いなら行きませんでしたけどね? っていうニュアンス。

他に収録されてる作品には割と趣があるものも多いのだけれど、こういった面白俳句もたくさん含まれている本書。ぜひ手に取っていただきたいと思います。

 

 

さて、本題はここからで、「自由律大喜利」がしたい、という話。

いやいや、そもそも「自由律大喜利」って何? ってところからまずお話ししよう。

 

「自由律大喜利」とは、自由律俳句のように、回答の言外に面白さを見出す大喜利のことである。まず第一に、お題は「〇〇は〇〇、どうして?」のようなものではなく、俳句のように超広義的なもの(単に名詞であること。夏休み、カレーライス、動物園等)にすること。そして、回答は短文であること(句読点の使用や、三言くらいのセリフの掛け合いはセーフ)。ただ、「大喜利」ということで、笑えるものに限ります。

これは説明してもらうより見てもらった方が早いだろう。私の例題を見ていただきたい。

 

 

お題「冷蔵庫」

解答「野菜室、そんな使い方するんだ」

 

いいだろ別に。野菜高いんだから使わねーんだよ野菜室なんか。箱で買ったチョコパイ入れてても問題ねーだろうがよ。一番ちょうどいいんだからここに入れるのが。そもそも人の冷蔵庫の使い方に文句言うんじゃないよバカタレ。

 

もう一つ。

 

お題「校庭」

解答「もう乾いていると思ったのに」

 

濡れてんのよ。校庭が。まあ昨日雨だったけど、一日経ったし乾いてるやろ、触ってもそんなに水っぽくないし。って思ったら全然乾いてないのよ。もう水なのよ。地面が。座ったらパンツまでビッチャビチャになるのよ、これ。

 

 

こんな感じだ。もちろん、上記以外にも解釈はたくさんあると思うし、その分多岐にわたって笑いのツボをカバーできるのがこの大喜利の魅力だと思う。短文ですべてを伝えるわけではなく、受け取った側が自分で創造を膨らませて、クスっと笑える大喜利。これがやりたい。

 

誰もやらないなら俺がやる! とは思うんだけど、難しいのよね。選ぶ側が全然ピンとこないこともあるし、明確な採用基準が設定しづらいってのもある。そもそも私が「大喜利大会します!」と言っても集まらないだろうというのもあるんですよね。

 

まあ将来的な夢の一つとして、考えておこうと思います。今のところはこうして駄文を書きなぐりながら生活をしていくのみ。記事を書いても一人……。

 

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