MORYO通信 ~Urbs Communication~

本を読んで勝手にいろいろ言います

百器徒然袋の二次創作についての雑記

京極夏彦先生の代表作である百鬼夜行シリーズは、『姑獲鳥の夏』『魍魎の匣』等の名作が揃っている。

そのスピンオフとして、奇想天外な探偵・榎木津礼二郎にフォーカスを当てた作品、『百器徒然袋』というシリーズがある。今現在『雨』と『風』の二つが既刊であり、どちらも面白い作品である。

bookclub.kodansha.co.jp

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その名の通り、鳥山石燕の『百器徒然袋』に登場する妖怪が各話のモチーフになっており、基本的には「悪者を榎木津(中禅寺秋彦が活躍することの方が多い)が懲らしめる」という勧善懲悪ものとなっている。第一話にあたる『鳴釜』で榎木津の依頼人として登場した「僕」がこの作品の語り手なのも特徴の一つだ。『百鬼夜行シリーズ』では主要人物である関口巽の一人称視点で描かれることが多く、彼もまた一人称が「僕」であるので、その辺りの踏襲は本編のファンとしてもうれしいところである。

 

さて、私はこの『百器徒然袋』の二次創作を割と頑張って設定まで練ったのだけれど、結局途中で書くのを挫折してしまった。京極先生を意識してページ末で段落を区切るみたいなことを意識していたらやる気ゲージがだんだん0になっていってしまったのだ。

素人が凝ったことをやるのはあまりよくない。まあ京極先生が『姑獲鳥の夏』を書いた時はアマチュアだったのだから、そんなことは言い訳にしてはならないのだが。

 

せっかく書いたのにどこにも出さないのもなんなので、(1)の部分のみ発表する。

www.pixiv.net

以下のリンクはPDFで書き起こしたもの。こちらの方が自分で体裁を整えられているぶん読みやすいと思うので載せておく。

drive.google.com


 

勝手に奈美木セツを篠村家に転職させてしまったのだが、現在発刊されている『今昔百鬼拾遺 天狗』に篠村美弥子が登場する。現状ではギリギリで大きい矛盾はないが、今後のシリーズで齟齬が起きる可能性があり、大きな反省点と言える。ここはひとつ「二次創作だしな」という寛大な心で大目に見ていただけるとありがたい。

 

 

やはり小説は書くより読む方が性に合っている。でもモチベーションが上がったらまた書くかもしれない。そんなもんでいいんじゃないかな、趣味なんだし。

と、自分を甘やかしてしまう悪癖をまず直さねばならないのだろうな。

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